こんにちは、吞もかな通信運営部です。今回は引き続き焼酎に関する内容をお届けしていきます。吞もかな通信第9回は、沖縄に旅行した時に飲まれるでしょうか? 泡盛をご紹介します!
目次
はじめに
焼酎と泡盛というと何となく同じ括りのような気がしますが、何が違うか皆さんご存知でしょうか。産地の違い?と思われるかもしれませんが、それ以外にも違いがありました。今回は泡盛をメインに、本格焼酎と比較していきます。
泡盛
泡盛は、一口で言えば沖縄の本格焼酎です。実は本格焼酎の一種なのです。しかし、泡盛は他の本格焼酎とは一線を画し、色々な特徴がありますので以下で詳しく見ていきたいと思います! (本格焼酎については第7回で詳しくご案内していますので、良ければチェックしてみてください)
【泡盛の定義】
①黒麹菌を用いる。
②原料に米を使用する。
③仕込みは1回だけの全麹仕込みである。
④単式蒸留機で蒸留する。
黒麹菌を用い、一部の銘柄を除きタイ米を原料とします。そして、全麹仕込みと単式蒸留・常圧蒸留で造ります。「全麹仕込み」とは、原料を全て麹にし、水と酵母を加え発酵させる方法です。沖縄の温暖な気候で醪が腐敗するのを防止することから定着しました。また、3年以上貯蔵したものは古酒(クース)と呼ばれます。原料であるタイ米による独特な甘い香りがあります。香りや味わいは銘柄により幅広いバリエーションがあります。本場の沖縄ではロックや水割り、シークワーサーを入れて飲まれることが多いようです。
本格焼酎
①麹を使用する。
②米や麦などの穀類」「芋類」「清酒粕」「黒糖」の4品目、または国税庁長官が定める49品目の原料と麹を使用する。
③仕込みは二次仕込みである。
④単式蒸留式機で蒸留する。
実は焼酎は、でんぷんを含む原料であれば何からでも作れるお酒です。しかし、今回は本格焼酎で比較しましたので、基本的には4品目という形でご紹介します。泡盛は、黒麹から作られるのに対し、本格焼酎は麹の指定はありません。主に、白麹が使われていますが、黄麹、黒麴から作られるものもあります。また、多くの本格焼酎は「二次仕込み」(米麹と水と酵母で醪を作ってから、米や芋などの原料と水を加え発酵させる、2度に分けて仕込む方法)です。
泡盛の歴史
実は、泡盛は琉球で初めて作られた蒸留酒とも言われています。600年以上の歴史を持つ、由緒あるお酒です。また、琉球王朝時代から外交にも欠かせないお酒でした。1671年に琉球王国の尚貞王から四代目将軍徳川家綱へ贈られた献上品の目録に「泡盛」の記録があるそうです。
そして、17世紀頃は、琉球王府が認めた家でしか酒造りを許していませんでした。管理も非常に厳重で、失敗すると家財没収、島流しの刑が課せられたそうです。それだけ大切なお酒であったということですね。
また、泡盛は寝かせれば寝かせる程美味しくなると言われており、現在も10年ものもあります。しかし非常に残念なことに、第二次世界大戦時に100年ものの泡盛は消失してしまいました。
まとめ
今回は泡盛について調べてみました。泡盛の独特な味は、黒麴とタイ米からきていたんですね。沖縄の温暖な地にあったお酒であることがわかります。やはり、その土地にあったものをそれぞれ楽しみたいですね。